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民事信託コラム第14回 「先祖から受け継いだ財産を家系で守る方法について」

2017年03月22日

今回は、先祖から受け継がれた財産を家系一族の財産として連続して受け継いで財産の流失を回避する方法について紹介していきます。これを信託でよくつかわれている用語として受益者連続信託と言います。

例えば、高齢の父親(85歳)が先祖から受け継がれた大切な土地に収益物件を建て所有しています。

父親は高齢の為、長男(60歳)とその妻(58歳)と同居して生活の面倒を見てもらっており、長男夫婦には子供がいません。一方、別居している次男夫婦には子ども(父親の孫)が一人います。

このような家族構成の中で、父親は本人が亡くなった場合、面倒を見てくれている長男に先祖から引き継いできた収益物件を含む大切な不動産の全部を引き継がせ、長男夫婦が他界後も長男夫婦には子どもがいないので、次男の孫(26歳)に引き継いでもらいたいと考えています。

この思いを現行民法の遺言では、次の長男までの継承は可能ですが、長男他界後、長男の妻に引き継がれ、長男の妻他界後、次男の子(孫)に確実に引き継がれていくように遺言に書き定め確実に継承されることは保証されません。

これは、長男の妻が父親の思いとは異なる遺言を残せば、その遺言が有効となり長男の妻側の家系に先祖から引き継がれた大切な不動産が移る可能性があります。

そうした、一族の資産流失を回避できるのが受益者連続信託というものです。

先ず、父親が元気で意思判断能力も正常なうちに、父親が委託者となり当初の受益者を父親本人にしておき、父親が亡くなった後はその後引き継ぐ受益者(第2受益者)を長男にしておき、次に長男が亡くなった場合の次の受益者(第3受益者)として長男の妻に、その次に長男の妻が亡くなった場合は、残余財産の指定先を孫にするために孫を受託者として受益者連続信託を締結すれば、この問題は解決します。

こうした、遺言では次の世代までしか財産の継承を指定することはできませんが、民事信託を活用すれば、次々と連続して次の世代まで財産の継承先を指定することが出来ます。

今回は、先祖代々から引き継がれた財産を一族の財産として未来に引き継ぐための方法として、受益者連続信託を紹介してきましたが、次回もまた民法ではなかなか難しい相続について、民事信託を活用した相続事例について紹介していきたいと思います。

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